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人の死に際に立ち会うのはこれで3度目になる
その人がどんな人生を送ってこようが最後の最後は残される自分自身に悔いがないように過ごすのが一番いいのだと個人的には思う
死んだ人とは喋れないので文句も感謝も言えないのだから
(たぶん彼も思っているんだと思うけれど)私は直系の祖父母には幸せな勘違いをしたまま死んでいって欲しいと考えて行動している
「私は最後まで皆んなに敬われて大切にされて特別扱いをされる偉大な人物だった」という勘違いをしたまま
それが一番の彼女の喜びで望みだから
小さい頃から私は血の繋がりの中にいてそれを為すべき事として育ってきたから逃げることが考えられないし考えたくないのかもしれない
だって何か私に不都合があれば血筋の所為にもできるし血筋に甘えることだってできる、ぬるま湯の中でわがままを言っているだけなんだよ私は
でもじゃあ一番何がしたい?何が幸せ?と聞かれたら「家族で一緒に居たい」と言うのだけれど
大切な人は大切な人だ
大好きだし忘れたくないし一緒に過ごした時間と思い出がとっても大事なもの
月並みだけどそれを侮辱されるのは本当に腹が立った
お前が盗んだだのお前の所為で不幸になっただの色々変なこと言われるけれどこれだけは許せなかったしこれからも許せない
私を幸せにしてくれる人を侮辱するな
でもそうやって言い返せなかった、ごめん
言い返すという概念がもう押し殺されていてこの血筋の中で私には発言力もないというのが刷り込まれてるんだと改めて感じた
腹が立つので何回でも言うけど、たかが農家の口減らしで早々に嫁に出されただけの学無し作法も知らない女がたまたま嫁ぎ先の自営業が当たっただけのことでよく上からものが言えるなと
恥というものを私は学ぶことができて幸せだ
それに自分より非力な命を無下にする人間は自分以外の誰かを大切にかつ幸せにすることなんてできやしない
母には「決して忘れない」と言った
私はあの人達の死に際に何をしようか
虚しいことはこの代で止める